
名刺交換までの間に始まる「人間観察」
「リーダーに求められる要素とは?」という話はさておき・・・
「リーダーとしての力量」については、初対面、しかも名刺交換までの約1分間の「挨拶」や「所作」で8割程度は分かるなぁ、というのが本日ここで触れたい内容です。
私は職業柄、さまざまな業種、職種の取引先さまとお話しする機会が多く、この手の”見る目”については若手社員時代から鍛えてきたことでもあります。営業側、クライアント側、双方の立場にお役に立てれば幸いです。
よく「第一印象は会って3秒で決まる」と言われますよね?私の場合、3秒とまではいかないものの、おおよそ1分で「リーダーとしての力量」を推し量るようにしています。
では、具体的に、名刺交換までの1分間で何を見ているのか?
主に見ているのは次の点です。
・服装(清潔感がない、だらしない着こなしをしていないか)
・姿勢(姿勢よく、背筋を伸ばして立っているか・座っているか)
・表情(疲れてないか、全体的に暗い表情をしていないか)
・会話(口数は多すぎず少なすぎず節度あるものか)
上の3つは一般的な人間観察ですね。「ビジネスパートナーとして信用できるか?」は、初対面とはいえ会った直後から観察しています。
やはり、キホンの”キ”が成っていないのは、経験上、付き合ううえでリスクが伴います。何かが乱れている人は、一緒に仕事し始めると、レスポンスが遅かったり、期限超過したり、最悪の場合はウソをついたり…ビジネス上支障がでるケースが多いです。(部下からしても、だらしないリーダーには付いて行く気はしませんよね・・・。)
4つ目についても、実は注意が必要です。
上3つをクリアしていても、この”適度な”会話ができない人は何らか黄色信号が灯るのです。
例えば、「やたら口数が多い人」について。
「まだ名刺交換前なのにマイペースが強すぎる人なのかな?」
「思考よりも口が先に出てしまう自分をセーブできないタイプなのかな?」
「緊張しすぎて上ずっているのかな?」
・・・
そんな感じの思考がグルグルし始めるのです。
会議中の発言内容・タイミングによって明るみに出るリーダーとしての力量
名刺交換までの間に黄色信号が灯った人が、会議を経て、印象が変わることは滅多にありません。それほど第一印象が大事っていうことですね!
他方、導入部分を突破した人について、会議を経て、「あぁ、この人は信用してはならないな」と黄色信号が灯ることもよくあります。「第一印象で8割OKだったものの、その後のやり取り2割でNGだと見限られてしまうタイプの人」のことです。
この手のタイプの人は、どこで評価を落とすのか?
それは、やはり、トップの人間としての発言内容とタイミングです。
会議の場でトップの人が話す内容、タイミングはとても重要です。
なぜなら、その発言が与えるインパクトがメンバーに比べて大きいから。
したがって、これを戦略的に、会議前にメンバーと「すり合わせ」しておくことがとても重要だと思います。
「何をいつのタイミングで話すか」
会議中に触れておきたい最も重要なポイントについては、立場が上の人が強調することが有効ですから当然、よくよく準備すべきことです。
ところが、これが疎かになっていると、「この人はリーダーとして適当なの?」と疑問を相手に抱かれてしまいます。
相手からすると、重要な情報は当然リーダーから伝えられるものと臨んでいるのに対し、リーダーから出てくる発言が内容的に軽かったり、場違いだったりすると、「会社内で情報共有されていないな」とすぐに判断しますし、その慣習を敷いている「リーダーシップの欠如」、「人望の無さ」が明るみにでてきます。
もちろん、うちの長男が持ち合わせているような「令和型リーダーシップ」のかたちとして、陰ではメンバーに寄り添って後方支援に長けているのかもしれませんし、意図的に、重要なキーワードをメンバーから伝えるようにしていることもあるかもしれません。
ただ、それらは初対面の場では判断できません。全く見えてこないのです。
見えてくるのは、残念ながら「印象の薄い単なる”肩書きだけのリーダー”」です。
初対面で注意すべきこと
以上をまとめると、リーダーとして初対面のときに注意することは以下の通り。
・普段以上に身だしなみ(服装、姿勢、表情)に気を付ける
・雑談中も発言内容を観察されていることを意識する
・何より「会議中に何をどのタイミングで話すのか」は会議前に決めておく
リーダーとして”立場ある人”として初対面の場に臨むのであれば、思わぬところで減点を食らわぬようにしてほしいです。上記を参考に、またとないopportunityを有意義なものにする一助になれれば嬉しいです。
(3カ月連続投稿チャレンジ 29日目)


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